自動お絵描きマシン『Polargraph』を製作しました。この装置は、V字型に繋いだボールチェーンの長さを2つのステッピングモーターで制御することでペンの位置をコントロールし絵を描く装置です。(ペンの上げ下げに小型のモーターをもう一つ使用しています。)
この装置の特徴は、机の上のような水平面ではなく、壁のような垂直面で絵を描くことができます。
またモーターの位置や、ボールチェーンの長さを自由に選択できるため、大面積に対して絵を描くことが可能です。以上の特徴からか、多くのメディアアート作品にこの方式を使ったものが存在しています。
マシンの制御にはArduinoを使い、各パーツは3DCAD(Fusion360)で設計し、3Dプリンタで出力しました。ソフトウェアはオープンソースの物を活用し、Processingで開発しています。
2017年より、海外のイベントで展示するようになりました。海外展示にあたり、説明しなくても自動で動き続けるもの、言語を越えて思いを伝えることができる絵をテーマに作品を製作しました。『Polargraph』は私のオリジナルの作品ではなく、多くの方が製作してきたものです。今回製作にあたって、インターネットにある多くの情報を集めながら製作しました。特に参考になったページは以下のページになります。
全てのパーツは3DCADせ設計し、3Dプリンタで出力しました。特にPolagraphの特徴でもある、ボールチェーンは日本で手に入るものに合わせて、プーリーを1から設計しました。ボールチェーン自体を3DCADで設計し、その後、土台の交差している部分を取り除くという方法で作りました。
設計した3Dデータや、海外での展示の様子は以下のツイッターをご覧いただけますと幸いです。
ボールチェーン用のプーリーの反響がよかったので作り方を簡単に。Fusion360でチェーンボールと土台を別々に作って、交差している部分を取り除くとうまく噛み合うプーリーができました。チェーンボールは実物よりもやや大きめ(0.5mmなど)で設計しています。 pic.twitter.com/mSwfxLJB2O
— Yosuke Hori͛ / カサネタリウム 3.00 (@kasanetarium) April 16, 2017
海外のMaker Faireに出展しようと思った時に、自動で動いていてくれる作品が一つあれば、言語の壁を越えて何をしているのかがわかっていいのでは!?と思って作ったと言うのもあります。実際にシンガポール(1枚目)や台北(2枚目)で展示しました。#MFKyoto2020 #作品発表 #カサネタ10th pic.twitter.com/m0Ke1kJ0Xm
— Yosuke Hori͛ / カサネタリウム 3.00 (@kasanetarium) May 2, 2020